フルオーダーマンション

2016/1/29

19年目に振り返る、アースコーポレーションのあゆみ

平成28年。現在、マンション業界で確立されている「フルオーダーシステム」は19年前、一人の一級建築士の熱い思いから生まれました。その「創るマンション」への原動力はどこからきたのか。平成19年12月、株式会社アースコーポレーション10周年記念誌に収録されたひとつのインタビューから読み解きます。
(平成19年12月収録。)

 

与えられたものから“選ぶ”のではなく、自分の夢から“創る”マンションを。
お客さまが心から満足できるマンションを、どうしても実現したい。「だから独立したんです」と、山本一郎代表取締役。10周年の節目を迎えるにあたり、これまでの道のりを振り返り、自らの思いを語ってもらいました。

 

 

これまでの10年を振り返ってみるといかがですか?

山本:ひと言で言えば、自分が信じた道は間違っていなかったのだ、と確信できた10年でした。10年前、「実際に住むお客さまの立場に立ったマンションづくりがしたい」という想いが高じて独立。お客さまが求める理想のマンションを創る手段として「フルオーダーシステム」を確立したのですが、その第1号となった「アースコート渡辺通り」が非常に反響がよかった。これが私どもの背中を押す追い風になってくれたと言っても過言ではないでしょう。当時はまだ、マンションは建てれば売れると言われた時代。与えられたメニュープランの中から“選ぶ”ことはできても、お客さま自身が“創る”フルオーダータイプのマンションはほとんど無かった時代です。住み手の立場に徹底的にこだわったマンションづくりは珍しく、マスコミや業界紙にもずいぶん取り上げて頂きました。

 

当時、お客さまの反応はいかがでしたか?

山本:当初独立した時は私を含めて3人でしたから、お客さまとの設計の打ち合わせは、全てを私自身が行っていました。第1号マンションを創る過程で、またできあがった後で、お客さまからいただいた数多くの「喜びの声」は、今の私を支える基盤になっています。これまでも住む人の立場に立った設計は心がけていましたが、実際にお客さまと接してみると、設計する側が良かれと思っているここと、お客さまの希望が微妙にすれ違っていることにも気付きました。改めてお客さまに教えられることも多かったですね。たとえばほんの一例ですが、年配のご夫婦の場合、「扉を開くのが体力的にしんどいので、全部引き戸タイプにしてほしい」というご要望もありました。また、コンセントの位置は低い位置の方が使いやすいと思っていましたが、「掃除機を使う度に腰をかがめるのが辛いので、コンセントを腰の高さにできないか?」と言われたこともあります。なるほどな、と勉強になりました。

 

入居後の反応はいかがでしたか?

山本:入居後のアンケートにおいても、「自分のこだわりや想いが反映されていて非常に住みやすい」「これからもこういうマンションづくりをがんばってもらいたい」などと、うれしい言葉をいただいたんです。おかげさまで「購入者が本当に住みやすいマンションを創るためにフルオーダーという発想は間違っていなかったのだ」と再認識でき、やりがいと達成感を実感できました。その頃に業界紙から満足度No.1の評価を頂きました。

 

フルオーダーシステムを創りあげる中で大変だったことはありますか?

山本:「お客さまの住まいへの希望を、一つでも多く取り入れた理想の住まいを実現したい」とスタートしたフルオーダーシステムですが、お客さまに「どんな住まいにしたいですか?」と質問しても、なかなか具体的な答えが返ってこないんですね。漠然とした理想は持っていても、具体的な答えがカタチや言葉で表現するのは、お客さまにとっては難しいことだったんです。だからこそ、お客さまの希望を導き出す作業が大切なのだと気付きました。どんな家族構成なのか。お子さんの年齢や性別のこと。共働きなのかどうか。どんな趣味をお持ちか。健康上の問題はないか。ペットと共生を望むかどうか。これらによって住まいづくりの視点が変わってくることを説明しながら、お客さまに最適な住まいを提案する。それが私たちの役割だと気付いたのです。

 

そんなやりとりをする中で、お客さま自身も自分らしい住まいのカタチが見えてくるのかもしれませんね。

山本:そうですね。コミュニケーションが取れるようになってくると、いろんな注文が出てきます。そうなると今度は、お客さまの注文の「聞き方」が重要になってきます。お客さまの注文を「何でも聞きますよ」というのがフルオーダーではない、と私は社員に話します。お客さまのオーダーの中から、本当に必要なものとそうでないものを、プロとして聞き分けてアドバイスする。時には、他社との比較検討資料を提出することも必要です。その上でお客さまに「なるほど」と納得していただき、「頼んでよかった」と心から満足していただくこと。それこそがフルオーダーシステムの目的であることを見失ってはいけないのです。

 

社員の方によく言われる言葉がありますか?

山本:アースコーポレーションのマンションは、売るのではなく、お客さまと一緒に“創る”のだ、とよく言います。「自分らしいマンションを創りませんか?」というのが、私たちの原点ですから。もうひとつ、「安心・安全・信用・信頼に、感動・感激をプラスした6つの単語を常に頭に置いて営業してほしい」と言っています。安心・安全・信用・信頼という姿勢は、ものづくりをする上で当たり前のことですが、プラスαお客さまが想定していないサプライズのある提案をする。「そんなこともできるんですか?」とお客さまに「感動・感激」してもらうことで、同時に私たちも「そんなに喜んでもらえるのか」と「感動・感激」をいただけるからです。お客さまに心から喜んでいただける幸せを実感すると、「もっと工夫できないか」と考える力もわいてきます。そこにやりがいが生まれ、より充実した提案ができるようになるのです。

 

時代とともに変化してきたことはありますか?

山本:物価や建築費の高騰、建築基準法の諸問題などがありましたが、「よりよい品質のものを、より安く」という想いは、設立当初から変わりません。そのため近年では、中国からよりよい建築石材を輸入したり、市主催の上海や台湾ビジネスミッションに参加するなど、海外に目を向けた取り組みも行っています。すべては、フルオーダーマンションというスタイルを継承するため。今後も「お客さま満足度No.1を目指す」機軸はぶれることなく、事業展開を進めていきたいと考えています。

 

時代に流されず変わらぬ想い。そのほか大切にしていることがあればお聞かせください。

山本:品質管理です。この業界にかかわっておよそ30年になりますが、常にマンションの品質管理は現場にあり、と私は考えています。自動車は工場で作りますが、マンションは現場で鉄筋や型枠を組んで、コンクリートを流し込む。現場で建造するわけですから、品質管理をするためには現場に出て、きちんと施工管理しなくては、と思うのです。当社は発足当初からこの姿勢を貫き通しています。社会的に耐震偽造の諸問題がありましたが、現場できちんと品質管理してきた自負があるからこそ、お客さまに胸をはってご説明できます。建築基準法に則った設計をすることはもちろんですが、実際にマンションを建てる現場に、その想いが伝わっていなければ意味がありません。お客さまに自信を持って、安心・安全な住まいを提供したいのだという想い。これを伝えるためにも、我々が現場に足を運ぶことを大切にしています。

 

これから、20年、30年後をどうお考えですか?

山本:会社が生まれて10年。設立当初は実績がないため、資金面などで苦しい時代もありました。その時に助けてくれたのは、私が若い頃に一緒に仕事をしていた先輩や仲間です。「山本が独立するなら」と会社が一人歩きできるまでバックアップしてくれました。私は、自分の正しいと思う道を真面目に貫くことしかできない技術屋気質な人間ですが、そういう生き方を理解し、助けてくれる方々がいたことに心から感謝しています。独立して6年目くらいから少し一人歩きできるようになり、10年経った今、ようやく自分の力で歩けるようになりました。階段に例えるならば、今は1階から2階へと上がる踊り場にいる状態。これまで応援してくれた取引先の方々やお客さまのご恩に報いるためにも、着実に、誠実に一歩一歩階段を上って行きたい。私の性格上、その階段を急に走り抜けることはできませんが、これからは息切れしない程度にペースを上げながら息の長い会社を、と考えています。これから20年、30年後も「お客さまが心から満足できるマンション」を目指して…。私たちはフルオーダーのマンションづくりにこだわり続けます。

 

 

アースコーポレーションはお陰様で、間もなく設立から20年目を迎えようとしています。
お客さまのためを想い、歩んできた、「創るマンション」への道のり。
進化し続けるアースコートマンションに今後ともご期待ください。