暮らしのコラム

2017/5/19

万が一の備え!消防用設備の定期点検

火災のニュースを見るたびに、集合住宅でもし自分が火事を起こしてしまったら…、住人が火事を起こしたら…、と不安に思う事があるのではないでしょうか。

消防法(第17条の3の3)では、一定の条件を満たす建物に対して、消防用設備の設置、定期的な点検・報告が義務付けられています。
これは法律で定められた義務で、例えば「点検をしていないビルの管理者」は「違法業者」とみなされるということです。

火災から国民の命を守るために制定された消防法に違反した者には罰則が科されることになります。

 
 
(1)誰が行う?点検が出来る人は?点検の期間は?
(2)設置が義務付けられている消防設備とは?
(3)室内の点検、一体何をしているの?
(4)消防点検を拒否出来る?

 
 

誰が行う?点検が出来る人は?点検の期間は?

法で定める建物の関係者[所有者・管理者または占有者]は、有資格者による点検を行わなければいけません。

点検は以下の資格を有する者が行う事が出来ます。

○消防設備士
○消防設備点検資格者

 

点検の期間ですが、
半年に一度点検をすることが義務付けられており、
3年毎に消防長または消防長または消防署長に報告をします。

この報告を怠ると、前述のとおり、罰則が科せられることになります。

(※建物の用途により点検の頻度は異なりますが、ここでは集合住宅を例にしています。)

 
 

設置が義務付けられている消防設備とは?

警備設備
早く発見するための設備
・自動火災報知設備
・ガス漏れ火災警報設備
・漏電火災警報器
・火災通報装置
・非常警報器具および非常警報設備など
消化設備
消化するための設備
・消化器
・屋内・屋外消火栓設備
・スプリンクラー設備
・泡消火設備
・ガス系消火設備
・粉末消火設備など
避難設備
避難するための設備
・避難器具(はしご・救助袋)
・誘導灯
・誘導標識
・非常用照明など
消防活動用設備
消火活動するための設備
・排煙設備
・連結送水管
・無線通信補助設備など

 
 

室内の点検、一体何をしているの?

長い棒を持って室内の点検に訪れる人が何をしているのか分からなくて怖い…、
スムーズにいっていたのに、途中でもたつきはじめた!プロじゃないの?
など、「点検の際の不安感」が、消防点検の拒否につながり、なかなかスムーズに点検出来ないということがあります。

ここでは一体何をしているのか?という疑問を解決し、
消防点検への理解を深めて頂くために、室内の設備と、点検の内容をご説明致します。

差動式火災感知器 [ リビング、寝室など居室に設置 ]
差動⇒急な温度差で鳴動する熱感知器エアコンやストーブ程度では感知しませんが、天井に設置した感知器周辺が急激に熱くなると鳴動します。 長い棒の先についた試験機を感知器に当て、電熱で温め反応するかテストします。すぐに鳴動しますので点検は早く終わります。
定温式火災感知器 [ 台所、洗面、押入れ、クローゼットに設置 ]
一定の温度以上になった時に鳴動する熱感知器急な温度上昇で反応する差動感知器を台所に付けると料理のたびに誤作動する可能性があります。 こちらも試験機で温め反応するかテストします。高温にならないと鳴動しないため少し時間がかかります。といっても30~60秒程度で済みます。
光電式感知器 [ リビング、寝室など居室に設置 ]
差動式、定温式火災感知器等の熱感知器と異なる、煙感知器です。ガス感知器との複合型もあります。煙の細かな粒子によって光が色々な方向に散乱する性質を利用し、煙の粒子にあたった光がセンサーに達すると作動します。 長い棒の先に煙の発生するスプレー缶をつけた試験機を感知器に押し当てて、煙を出して正常に動作するかテストします。

 

何箇所もやっていると何故ここだけ時間がかかるの?と疑問に思うのは、
「想定している火災」に対応した「設置している機器の性質に違いがある」からです。
特に押入れやクローゼットの中など、あまり見られたくないなと感じる場所ですから、余計印象がよくないのかもしれませんね。

しかし、点検員さんは、一日に大量に、何棟ものお部屋の点検を行います。
そのため、室内をじっくり見るようなことはありませんので、ご安心下さい。

 
 

消防点検を拒否出来る?

よく、面倒だから、女性の一人暮らしだから入室されたくない、
部屋を見られたくない…などの理由で、居留守を使ったり、点検を拒否される方がいらっしゃいます。

特に理由もなく拒否を続けていた場合に、
その部屋で火災が起こった場合は、その部屋の住人が重失火罪に問われる可能性があります。

 
1人で不安な場合は立会人(大家さんや、管理会社の担当者)の立会いを求めるといいでしょう。

また、不在の場合は、事前に管理会社にお知らせ頂けますと幸いです。
(予備日を設定している場合があります。)

 
 
消防用設備はいつどんなときに火災が発生しても、確実に機能を発揮する必要があります。
そのためにも日頃から、ご自身や他の入居者の身を守るための備えを維持管理することが重要です。
ご在宅の場合は、拒否するのではなく、必ず点検にご協力下さい。